5.1さらうどん

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分離式キーボードをErgodox EZからDygma Raise 2に乗り換えた

Ergodox EZ

Ergodox EZというキーボードを7年ぐらい使っている。自宅用と職場用で2台所持しており、長年使っていたのでもはや分離式キーボードしかまともに使えない体になっていた。

歴戦を経て年季が入っている

Ergodox EZは概ね最高なのだが、以下のポイントが微妙で

  • キー数が多すぎて実際こんなに使わない
  • キー配置が独特すぎる
    • ほかのキーボードが使いづらくなる
    • キーキャップの選択肢が乏しい
  • 端子がUSB mini-Bでケーブルの入手性が悪い*1

長年、乗り換え先を探していたが、しっくりしたものになかなか出会えず使い続けていた。そんな中、Dygmaという分割キーボードのシリーズを見つけた。

Dygma

分離式キーボードのDygmaはRaise 2とDefy、2種類のバリエーションがある。 Raise 2は一般的な60%キーボードの配置に近く、連結して使うこともできる。一方でDefyは、よりErgodoxに近くキー数が多く、独特の親指キーが特徴。基本スペックは大きく変わらなさそうなので、好みの問題になるだろう。価格も一緒。

詳しく知りたい場合は、公式がYouTubeチャンネルを出しており、おねーさんが茶番を交えてキーボードについていろいろ教えてくれる。

日本語情報はあまりないが、Defyについてはレビュー動画もある。

既製品だとほかにそれほど選択肢も無いので、あまり悩まずにRaise2を購入。Defyは独特なキー配置でさらにカスタマイズ性が下がりそうなのを懸念して、Raise2を選択した。

価格はカスタム無しで$369、オプションでtentとUnderglowをつけると$529だった。なかなか高価。ちなみに無線モデルもあるが、技適の関係で国内では使用できない。ご注意を。

届いた!

開封の儀

注文してから1週間弱で届いた。キャリーバッグやケーブル類なども一式ついていて高級感がある。僕は刻印モデルを購入したが、もちろん無刻印も選択できる。

QMKからのマイグレーション

今まで何個かキーボードを買っているが、基本的にはQMK Firmware互換で、カスタマイズ性には事欠かなかった。Dygmaシリーズは、QMKを使ったキープロファイリングではなく、専用のGUIアプリケーション『Bazecor』が付属している。

ここの移行が懸念事項だったが、このGUIアプリ、良くできていて、キー配置はもちろん大体の設定ができる。 QMKでは、あるキーをタップした場合と、ホールドした場合で挙動を変えるという設定ができたが、Bezecorでも同様にサポートしているし、ある程度のマクロも組めるようだ。少なくとも、僕が使っている範囲では秘伝のQMKから移行するにあたって、特に支障は無さそうだった。

例えば左crtlはタップしたときにtab、ホールドしたときにctrlになるという設定をそのまま継承できた

デフォルト値では、QMKとはホールドの判定の閾値が異なっていて、ctrlを打ちたい場面でtabが暴発して困ったりもしたが、なんと細かく閾値も設定できて解決した。至れり尽くせり。

設定はちゃんとファームウェアに書き込んでくれるので複数台で使うのも安心。レイヤーも10層持てるので、WindowsとMacで共有したいといったケースにも対応できるだろう。

キーキャップ

今回、キーボードを買い換えた理由の1つとして、キーキャップの選択肢を増やしたいのもあった。Ergodox EZはキャップを変えたい場合は、実質的にDSAプロファイルしか選択できず入手性も悪かった。Dygma Raise2は、スペースと親指を除けば、ほぼ60%キーボードの配置を踏襲しているので、キーキャップの選択肢も豊富になった。

というわけで、前から気になっていたセラミックキーキャップのCera Keyを購入した。

一般的な60%キーボードより、スペースバーの分だけ若干キー数が多いので、微妙にキーが足りなかった。具体的には1.5Uと1.75Uが1組足りない。そのため、その2つのキーのために結局もう1セット買った。キーボードはお金がかかる趣味だ。macOS用の追加キーを購入すると、コマンドキーやオプションキーも刻印にできる。お好みに併せてどうぞ。

ロープロファイルキーキャップのCherry MX化

Raise2の親指のキーはロープロファイルになっていて、形も独特なため、キーキャップを換装する場合は統一が難しい。スイッチもここだけKailhのロープロファイルスイッチになっている。

Kailh Chocスイッチとロープロファイルキーキャップ

しばらく運用していたところ、あまりにも不格好なのでどうにかならないか調べてみたところ、Low Profile Converterというものを発見した。

これを噛ませることで、Kailh ChocのキースイッチをCherry MXに変換することができて、全てのキーキャップを統一できた。

買っていて付けてなかったキーキャップも付けた

キースイッチ

今回は特に変更せずに、デフォルトのcliky軸であるKailh Box Whiteをそのまま使っている。もちろんホットスワップなので後で気が向いたら替えるかもしれない。

マイグレーションが大変だった

購入して3週間ぐらい使用して、ようやっと従来と同じ精度でキータイプができるようになってきた。なるべく元のキー配置を踏襲してカスタムしたが、互換性を保つには無理があり、大きくキー配置を見直して体に叩き込んだ。

キーボードは道楽

10万円以上かかったが、良い感じに刷新できて良かった。

購入前にいろいろ調べたが全然情報がなかったので、この記事が購入検討している方の役に立てば幸い。こういうのはDiscordで情報収集した方が良いのかも。

ついでにCherry MX to LEGO Converterなるものも買ったが、こちらはあまり活用できていない

*1:ちなみに最新のモデルではちゃんとType-C化しているようだ